個別ケース紹介

おもいでの家

筑紫野市 K邸

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実家に独りでお住まいになっていたお母さまが突然亡くなり、3年が経ちました。

3回忌も済んで一段落したということで、当団体に空家を活用できないだろうかという相談があり、筑紫野市に向かいました。

「もう独りになって久しいのにね。こんなにたくさんの食器、何で持ってたんだろうね。」
「2階の子ども部屋。住んで頃のまま残してたんだね。」
「最後までしっかりしてたから、家もきれいなまま。さっきまで母がここにいたみたい。」

子どもの頃からご家族とお住まいになっていた家には、おもいでがたくさん詰まってます。

親戚の叔父さんが設計・建築した家ということで、できればこのままの形で再活用して欲しいとのご依頼でしたので、まずはインスペクションを行いました。調べてみると、家自体はしっかりしていたのですが、建築後の地盤の傾きの影響で家がかなり傾いていることが判り、残念ながら古家そのままでの活用は断念。

オーナー様といろいろと検討した結果、提携の不動産業者と話し合い、売買物件として公示したところ、地元に帰って来て子育てがしたいと近隣の物件を探していたご家族と出会い、瞬く間に意外な高値で売買が決定しました。

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おもいでの詰まっている品をひとつひとつ分類し、オーナー様と一緒に不要品の処分や遺品整理と廃棄の作業を行い、解体作業へ。

「解体しているところを見るのはつらいね。」

作業を見守るオーナー様は少し寂しげですが、おもいでの地に新たな家族が移り住み、また子どもの声で溢れるのを、お母さまは温かい目で見守ってくれていることでしょう。